皆さんこんにちは。
今日は絵本のストーリーの作り方について7つの手順に分けて簡単に解説します。
この手順はあくまで例なので、ストーリー作りのひとつの参考にして頂けましたら幸いです。
絵本のたねさがし
まず、絵本を描くための絵本のたね(アイデア)を探します。
絵本のたねは日常生活にたくさんあります。
例えば、乗り物に乗っていて「乗っているバスが空を飛んだら〜」「電車の車掌さんが猫だったら〜」空想からアイデアが生まれることもあります。
また、自分が飼っているペットの話、友達との思い出、自分が夢中になっていることなど、日常生活には絵本のたねがたくさんあります。
2.テーマを決める
絵本のたねが見つかったら、テーマを決めます。
テーマは作者がこの絵本で伝えたい思いやメッセージです。
シンプルでわかりやすいものにしましょう。
例えば、「友情」「家族」「夢」などです。
3.ストーリーの構成
絵本のストーリーは、起承転結のような基本的な構成でつくると読者に分かりやすいです。
もちろん、起承転結によらない構成もたくさんあります。
【起承転結】
起:絵本の導入部分です。絵本の世界観、主人公はどんなキャラクターなのか、様々な設定を紹介します。承:転に向かって話を進めていきます。承の最後から転に向けてストーリーが急加速していきます。
転:主人公が直面する問題や課題を描きます。ストーリーで読者がいちばんハラハラする所です。
結:転を経て主人公が成長し問題を解決します。伏線があればここで回収します。
※伏線回収
ストーリーには伏線回収という方法で、ストーリーに驚きをもたせる方法もあります。
伏線回収は、ストーリーの中で最初に提示された出来事が、後の展開で意味を持つように繋がる手法です。
最初に自然に伏線を設定し、最終的に回収することで、ストーリーに深みと一貫性を持たせることができます。
4.登場キャラクター
キャラクターひとりひとりに見た目、性格など個性をもたせましょう。
特に主人公は読者が共感できるキャラクターであることが大切です。良い所だけでなく、苦手な所や弱点があると共感されやすくなります。
5.文章を考える
絵本は絵がメインで文章は補足です。絵で伝えきれないことを文章にしましょう。
また、文章は説明になりがちなので、短くて明確な文章を心がけましょう。
また、最も読んでほしい読者の年代に合わせて漢字や字の大きさを決めていきます。
幼い子どもの場合は、リズムや繰り返しを使うと子どもが楽しみやすくなります。
リズミカルな文章をつくると良いです。
6.絵コンテ
ストーリーをシーンごとに分け、各シーンにどのような絵を描くかどんな文章にするかを考え、絵コンテとして描いていきます。
ここでは絵は描き込まず、だいたいの構図が分かる程度で大丈夫です。
7.読んでもらう
絵コンテが完成したら、実際に友人や家族などに読んでもらい感想をもらいます。
分かりにくい部分や改善点を見つけ、修正していきます。
ストーリー作りの例
以下は現在制作中の「かいねこきぶん〜ママの物語〜」を起承転結でストーリー構成した例です。
テーマ: 「ママの深い愛情」
起: 「かいねこきぶん」の物語から数年前のお話。
草原で遠くの家を見つめる子猫の姿。
ママの子どもの頃です。
ママは家の女の子に「みーちゃん」と名づけてもらっていました。
承:女の子はみーちゃんを家に連れていってくれました。
人の家のぬくもりに感動するみーちゃん。
しかし、その後女の子と離ればなれになってしまいます。
大人になったみーちゃんは2匹の子猫のママになります。
ママ(みーちゃん)は子猫を飼い猫にする為にあえて子猫から離れ、家の窓を開け続けます。
転:大雪の日、凍傷で足が動かなくなったママ。
子猫も凍えています。
その時、ママは不思議な光に包まれまれ、子猫の元に向かいます。
結:子猫を家に連れて行き、子猫は飼い猫にすることができました。
そして、ママはまたひとりぼっちになります。
しかし、不思議な光がきっかけとなり、子どものころ離ればなれになった女の子と再会します。(伏線回収)
ママの行動の基本は子どもの頃に女の子と出会い、飼い猫のぬくもりを知ったからです。
この出会いが、自分の子どもには「飼い猫になってほしい」という行動に繋がります。
物語の最後に、ママの行動の基本になった女の子と再会することで伏線を回収します。
最後に
これから絵本を描いてみたい、何か物語を描いてみたい方のご参考になりましたら幸いです。