絵本作りプログラムとは
絵本作りプログラムとは
ストーリーを考え、絵を描き、製本する絵本作りのプロセスに、心理学・コーチングの要素を取り入れたプログラムです。
自分の物語を絵と文章で表現することで、自分が大切にしている価値観や新しい気づきにより自己理解が促進され、自分の物語を通して他者との相互理解を深めることを目的にしたコミュニケーションプログラムです。
企業研修や高齢者福祉など様々な社会の現場に適応できるように、株式会社ウエストウッド・コンサルティングの西木聡先生が開発された強み事例研究法「改良版PCAGIP愛」のプロセスを取り入れました。
1 事前のヒアリング
絵本作りプログラムの目的に合わせて絵本のテーマを設定します。
例えば、新入社員間のコミュニケーション活性化が目的であれば、お互いのことを理解し合う為に「これまでの人生の思い出」「自分の趣味」「自分の夢」などをテーマに設定します。
例えば、高齢者施設での絵本作りであれば、入居者様の「人生を振り返る絵本」をテーマして、入居者様自身が人生を振り返り、自分の存在価値を肯定できる様に促していきます。職員やご家族様が制作し、贈ることもとても意義があることだと感じます。
これらのテーマは事前に考えておきます。プログラム当日の時間短縮と絵本作りに集中することができます。担当者との事前のヒアリングにより実施目的をお聞きし、テーマをご提案します。また、ご担当者様には絵本作りの流れを把握してもらうために事前に制作ガイド(動画)を見ていただきます。
2 プログラム当日
ご指定の会場に絵本作りプログラムのファシリテーター(弊社の竹田)が伺います。
第1ステップ:自己紹介・プログラムの説明
第2ステップ:絵本を描く(90分)。休憩(10分)
第3ステップ:製本(30分)。
第4ステップ:絵本作者又はファシリテーターは、完成絵本を参加者全員に向けて読みます。その後に参加者は順に感想や質問を行います。(批判的な言動や質問は禁止)そうして得たフィードバックをホワイトボードに記載していきます。
第5ステップ:感想と気づき。絵本作者は様々なフィードバックを受けた感想や自分自身に対する気づきを語る(10分)。
絵本作りプログラムの効果
1.自分が大事にしている価値観を知る(自己理解)
絵本作りは、ストーリーや文章を考え、絵を描き、世界で一冊の絵本を作る創作活動です。完成までに様々な工程があり、ストーリーひとつとってもファンタジー絵本、思い出絵本、図鑑絵本、自分の心の中を描いた絵本、様々なパターンがあります。
絵や構図も、その方によって表現は様々です。大きくダイナミックに描く、繊細で細やかに描く、写真や折り紙で表現することも自由です。
この様に、絵本作りには「その方らしさ」が表現される要素がたくさんあります。
完成絵本は「その方にしか描けない」ものであり、その方の好きなこと、価値観や考え方、その方自身が表現されています。
描いている本人も、絵本の制作過程で改めて「自分の好きなこと」、「自分が大切にしていること」に気づくこともあります。
これは自己理解に繋がるものであり、とても大切な時間だと考えます。
2.心の交流と共感(相互理解)
絵本作りプログラムでは完成絵本を他の参加者に読んで聴いてもらいます。自分らしさが表現された絵本は、その人そのものです。
人前で自分のことを表現することが苦手な人でも「絵本」というかたちになることで、自分の表現が伝わりやすくなり、その場の雰囲気も暖かくなります。こうした、心理的安全な環境の中、その人らしさが表現された絵本を読み合うことで、絵本を通した共感が生まれ、相互理解に繋がります。
例えば、子どもの描いた絵本を読んだ保護者や先生方から「子どもがこんなストーリーを描けるなんて知らなかった」と驚かれることも多いです。子どもが普段、言葉では表現していない価値観や考え方に、絵本を通して触れることができたそうです。
3.人と人とのつながりをつくる
絵本は幅広い年代の方に親しまれています。企業、団体、地域、学校、イベント、様々な活動の中で絵本作りを通して、世代を超えた人と人とのつながりを生み出します。